セントルイスに学べ! 今、東京が一番やらなくてはいけない参考例
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written by Masatetu Akimoto

セントルイスに学べ! 今、東京が一番やらなくてはいけない参考例

更新日:2020年3月10日


感染拡大する新型コロナウィルス

100年前にも全世界を巻き込んだインフルエンザがありました。通称"スペイン風邪”インフルエンザ・パンデミック重度指数PSI)においては最上位のカテゴリー5に分類された最大級の感染事例です。


全世界で感染者5億人、死者5,000万~1億人と言われ、日本でも39万人が死亡しました。

人口が5500万人の時代ですから、今に換算すると80万人もの命が失われたのです。


米国でも50万人が死亡したこの驚異の感染事例に、確固として立ち向かった都市、セントルイスをご紹介します。




 
  1. スペイン風邪の驚異

  2. 死亡率

  3. 治療環境

  4. 同時期の発生

  5. 三都市の比較

  6. セントルイス州知事の対応

  7. 閉鎖宣言のバッシング

まとめ:未来のために東京は、日本は情報開示して収束のために知恵を結集せよ!

 

これを深掘りしていきます。


セントルイス




アメリカ合衆国ミズーリ州東部、ミシシッピ川ミズーリ川の合流点に位置する商工業都市です。全米有数の犯罪都市という側面を持ちながらも、日本人居住者も多い生活しやすい都市です。


ミシシッピの水運を生かした水上交通の要衝として発展したこの街に100年前に訪れた感染の驚異をどのように対処したのでしょうか?


幾つかの要因を探ってみた。


スペイン風邪の驚異

1889年以降に生まれた人は、インフルエンザウイルスを子どもの頃に経験していなかったため、免疫を獲得していなかった。故に犠牲者が主に若い健康な成人だったち言われています。高齢者が、基本的にほとんどが生き残ったのに対し、18~29歳の年齢層では大量の死者が出て、患者の200人に1人の割合で亡くなっていたようです。

死亡率

当時、「ウイルス」という概念がまだ新しかったということもあり、その数値には明確な記録がありませんが、致死率が2%程度と推定され、感染力も高い数値を示していたようです。


治療環境

20世紀初頭、まだ抗生物質が発見されておらず、ウイルス学も未発達。医療技術も薬学の面でもはインフルエンザ・ウイルスに対してほとんど無力だったと言えます。患者の隔離、手洗い、うがい、防毒、集会や移動の抑制などしか流行を抑える手立てがなかったといわれます。


フィラデルフィアとの比較



                     *厚生労働省資料


上記資料は、平成24年7月 厚生労働省新型インフルエンザ対策推進室が示した 1 H5N1鳥インフルエンザに向けたスペイン風流行時の二つの都市を比較した対応資料です。


幾つかの要因を探ってみた。


同時期の発生

同時期に発生したとみられるスペイン風邪ですが、明らかに二つの都市の死亡状況が違うのがわかります。感染発症と見られた二週間後から流行が見られ、わずか二週間ほどで高い数字にまで死亡率を引き上げたフィラデルフィアに対し、セントルイスはなだらかな平行線を保ち死亡率を抑えています。


三都市の比較

米国は、上記の二都市に加え、中間推移を示したピッツバーグの数値を公表しています。人口や都市の状況に照らし合わせ、何が感染流行のポイントになったかを示すためです。


セントルイス州知事の対応

セントルイスの州知事はスペイン風邪の第一番目の死者が発生するやいなや、直ちに次のような宣言を出しています。「劇場、映画館、学校、プール、ビリヤードホール、日曜学校、キャバレー、ロッジ、社会的集まり、公的葬儀、戸外での集会、ダンスホール、学校などは当面閉鎖また中止する。」 これに対して、市中発症率が10.8%になってからようやく規制 が開始されたフィラデルフィアでは、8週間にわたって大流行が起 こり、一度に多くの市民が発症したために、医療サービスや社会機 能全般が破綻し、少なくとも1万5000人が死亡しました。

死亡率  セントルイス    0.3%

     フィラデルフィア  0.73%


閉鎖宣言のバッシング

フィラデルフィア市では、戦中の攘夷思想の中、第一次大戦の戦勝パレードを開催した。その環境の中での経済の停滞を受け止めながらの閉鎖宣言は、強い周囲から強 いバッシングを受けました。セントルイス市長は、「私は市民が死ぬことは望まない」と決断を誇示したと言います。期間中は、市の中心部はあたかもゴーストタウンのような状態だったそうです。


反して、フィラデルフィアは、パレードに詰め掛けた人々は、かなりの割合でいっせいに感染したとも言われています。



この事例が、今回の新型コロナウィルスお対策に生かすことができるのか、特に東京は正念場であると言えます。


武漢に見るゴーストタウンのような閉鎖環境を作れますか?


もし、東京オリンピックを開催したいのであれば、すべての状況や数字を公表して、海外の有識者も含めた知恵を結集すべきだと思います。


それができないのであれば、残念ですが東京オリンピックの中止に向けて準備しはじめ流べきでしょう。手立てを打てない国が国際社会の中で信用を得られるわけがありません。もし、そんな不名誉な実績を残してしまったら、未来を作る子供たちにとって大損失です。


政府は、国会は、官僚は、地方時自体は、ではなく、一丸となっての日本は!で示さなければいけない状況です。



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