本記事の内容
辻村深月さんの特選プロフィール
登場人物を探る
ここがすごい!この物語の読みどころ
まとめ:絶対読むべき一冊
まずは、辻村深月さんのプロフィールを独断で圧縮まとめ
「ミステリ研究会があったから」という理由で千葉大学に進学
装画をたびたび担当しているイラストレーターの佐伯佳美さんは大学時代からの親友
藤子・F・不二雄作品のファンであり、作風の清涼感は影響を受けている
代表作:『冷たい校舎の時は止まる』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプー
作品紹介:名前探しの放課後
内容 依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。(amazon 紹介文より)
「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」その言葉から繰り広げられる物語は、SF、青春、ファンタジー、ノスタルジーを彩ってミステリーに仕上げた辻村深月の意欲作。
主な登場人物紹介
主な登場人物は七人です。
依田いつか
自分の住む田舎な町にコンプレックスを抱いている高校1年生
坂崎あすな
身長は172cm いつかと同じ街出身の同級生でこの物語のダブル主役
長尾秀人
いつかの唯一の親友 陸上部所属
椿史緒
秀人との幼馴染 お嬢様学校の、礼華女子高に通っている
天木敬
成績優秀なサッカー部 生徒会長を目指している
河野基
自殺した有力容疑者 小瀬友春からいじめを受けている鉄道オタク
小瀬友春
バイク通学をしている陸上部のホープ 河野へのいじめが問題視されている
辻村深月さんのミステリーは、その世界観の妙から独特なファンを作り上げています。
本作も見事なまでの仕掛けに加えて、視点を変えた構成で読者を虜にします。
本来のミステリーとは、謎を「解く」ことで物語は完結するが、この物語は「探す」をテーマにしているミステリー
ここがすごい!この物語の読みどころ
高校生が仲間を助けるために奔走する姿に、リズムやハーモニーを感じざるをえない。
ちょっと面白い設定(ネタバレなし)
ジャスコの屋上がでてきます。2008年ですから、まだ「JUSCO」の名称はポピュラーだった。
ミステリーですが、「タイムスリップ」します。青春から始まってすぐにSF、はたまたミステリー。
主人公のいつかは水泳の選手だったこともあり、水泳のシーンがでてきます。
主人公明日なの祖父は「グリル・さか咲」を経営していて、美味しそうな料理の描写がでてきます。
作品リンクの妙
辻村深月ワールドは、書き手の独特なトーンで成しえていて、「凍りのくじら」「子どもたちは夜と遊ぶ」「ぼくのメジャースプーン」といった作品のリンクを楽しむことで、ゾクゾクとする裏打ちを知れる。このセンスはミステリーでいうトリックとは味が違ったどこか優しいゾクゾクです。
記事のポイントをまとめます。
・辻村深月さん辻村深月さんの魅力が詰まった代表作
・展開がスピーディなのと期間が決まっているので、ついつい読み進めてしまう集中読了型
・高校生の登場人物の言動や行動に、得も言えぬ青春風物が感じられる
・いじめ→自殺阻止がテーマ
・最後の「事実」で読了感が膨れ上がる。
というわけで、絶対読むべき一冊に上げたいです。
辻村深月さんのwikipediaは こちら
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