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written by Masatetu Akimoto

【モンスター】 限りなく不細工な容姿に生まれた場合

更新日:2020年6月18日


                   *書評ではないのでネタバレはありません。

                   

 

 

この物語のどこが面白いかというと、


Point 人は、他人の容姿を見て何を思っているのだろうか?そもそも、美しくなるのは何のため?誰のため?

世にも醜い姿で生まれた主人公、田淵和子

彼女は、幼い頃、一緒に迷い子になった自分を必死で守ってくれた幼馴染の高木英介に思いを寄せ続けた。    


女性が美を追求し、男性がそれに群がることはいきものの習性。


しかし、主人公の容姿は、男たちに忌み嫌われ、女たちに嘲笑されて育つ。

ブルドックのような顔つきは、家族までもが目を背ける。

ただでさえ、異性を意識する年頃に、彼女の思春期はいかばかりであろうか。


相手にされない彼女は、内にこもっていく。

自分との対話の中で、自分の世界の中で何かを求め出す。


考えてみてほしい。

自分が世にも醜い顔で生まれてきたとしたら…。


顔だけではない、例えば障害をもって生まれたとしたら、例えば思いもつかない処遇で生まれたとしたら。


僕たちは、それが当たり前のように社会にボーダーラインを引く。

そして、その線の内側か外側かをしきりに気にして生きている。


そして、この物語は、そんな美醜のヒエラルキーの中で生きていく一人の孤独な女の物語だ。



それでは、まずは、作者紹介からいたしましょう。


百田尚樹(ヒャクタ・ナオキ)

1956(昭和31)年、大阪市生れ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006(平成18)年『永遠の0』で作家デビュー。他の著書に『海賊とよばれた男』(第10回本屋大賞受賞)『モンスター』『影法師』『大放言』『フォルトゥナの瞳』『鋼のメンタル』『幻庵』『戦争と平和』などがある。


ベストセラーを多く持ちながらも、意外にも受賞歴はない。


彼の代表作といえば、

デビュー作の「永遠の0」